鳥取県鳥取市と絵画の歴史
鳥取市は、鳥取県の東部に位置する鳥取県の県庁所在地です。鳥取市は「平成の市町村合併」の結果、大きな面積を有することになり、市の東側で兵庫県新温泉町と、南側で岡山県津山市などと接しています。市内には、日本最大の砂丘として知られる鳥取砂丘があります。「鳥取」の地名は、平安時代に作られた辞書『和名類聚抄(わみょうるいじゅしょう)』で「鳥取郷」との記述があります。大化の改新(645年)より前に、この地に水鳥を捕獲する「鳥取部」とよばれた人たちがいたことが、この郷名の由来といわれています。
室町時代になると山名氏の支配下になります。戦国時代から安土桃山時代にかけて鳥取城が築かれ、城下町が形成されました。江戸時代は鳥取藩の藩主池田氏のもとで、鳥取は発展し、江戸時代の中頃には鳥取独自の文化が花開きました。1889年(明治22年)に鳥取市が誕生します。その後、周辺の町村を編入合併して、現在の鳥取市が形成されました。2010年(平成22年)には、鳥取市の西隣にある岩美町から京都府京丹後市までの日本海沿岸の地域が「山陰海岸ジオパーク」として世界ジオパークに認定されました。
鳥取市にゆかりのある作家として「中住道雲(なかずみどううん)」、「伊谷賢蔵(いだにけんぞう)」、「岡村吉右衛門(おかむらきちえもん)」を紹介します。中住道雲は、幕末から昭和時代にかけて活躍した日本画家です。鳥取市で生まれた中住は、幼い頃から絵画に親しみ、土佐派や狩野派、南画など、様々な技法を学びます。一時は京都や東京で活動しましたが、主に鳥取を拠点に活動し、鳥取の芸術・文化の向上に貢献しました。
伊谷賢蔵は、明治から昭和時代にかけて活躍した洋画家です。鳥取市で生まれた伊谷は、京都高等工芸学校(現在の京都工芸繊維大学)を卒業後、京都を拠点に活動し、春陽会や二科展で出品した作品が入選しました。戦時中は、従軍画家として華北地域に派遣され、石仏や民衆の素朴な暮らしぶりを描きました。戦後は、京都学芸大学などで後進の育成にあたりました。九州を旅して描いた『阿蘇』は代表作の一つです。晩年は、中南米やヨーロッパを旅行して新たな作風を確立させるとともに、関西地方の美術界の重鎮としても活躍しました。
岡村吉右衛門は、昭和から平成時代にかけて活躍した染織家・民芸運動家です。鳥取市で生まれた岡村は、柳宗悦の影響を受けます。その後、日本や世界各地を旅行して回り、その土地の民族や工芸を調査し、その体験をもとに多数の著作を刊行しました。また、玉川大学などで教鞭を取りました。岡村は染織家として知られていますが、多数の版画作品も残しています。
中住道雲、伊谷賢蔵、岡村吉右衛門の作品は、鳥取県立博物館に所蔵されています。この他に、鳥取県立博物館に収蔵されている作家として、「狩野永徳」、「狩野栄信」、「本阿弥光悦」、「円山応挙」、「渡辺崋山」、「白髪一雄」、「林武」などがあげられます。なお、鳥取県立博物館に収蔵されている作品は、2025年(令和7年)の春に開館予定の「鳥取県立美術館」(倉吉市)に引き継がれる予定です。
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【鳥取市の絵画買取対象作品】
日本画、洋画、現代アート、リトグラフ、掛け軸、浮世絵、版画、仏画、山水画、花鳥画、木版画、屏風、書、襖絵、ガラス絵、板絵、エッチング、シルクスクリーン、色紙、短冊、古文書、和本、手紙、葉書、古書、地図、肉筆、古筆、画賛、版画、油絵、水彩画、中国絵画、中国掛け軸、朝鮮絵画、その他希少価値が高い歴史的な絵画作品、その他有名作家作品
鳥取市での強化買取中の絵画作家
金島桂華
1892年広島県深安郡神辺町に生まれ、日本画界の最大派閥として有名な四条派を受け継いだ近代画家です。日本画古来の伝統に院体画を織り交ぜた「写実的な日本画」を得意とする作風です。代表作である「画室の客」が切手になったことでも知られています。
日本芸術院の会員も務めたほか、日展役員として理事を経て最終的には顧問に就任。師である竹内栖鳳から継承した四条派を広め、その伝統技術に院体画を融合させた独自の世界観を世間にアピールしました。
白髪一雄
白髪一雄は、1924年兵庫県尼崎市に生まれた具体を代表する世界的に有名な抽象画家です。ロープにつかまり、床一面のキャンパスに素足で描く「アクションペインティング」が特徴的。2014年のパリオークションで記録した5億円超の落札額は世界の注目を集めました。
また、世界的なコーヒーチェーンで有名なスターバックスのCEOであるハワード・シュルツが、白髪の力作「臙脂」を所持していたことも話題になります。代表作品「高尾」、「激動する赤」、「地劣星 活閃婆」など。