東京都足立区と絵画の歴史
東京都足立区は、東京23区の北部に位置し埼玉県川口市、草加市、八潮市と接しています。区の東側を中川が流れ、西側を隅田川と荒川が流れています。足立の地名の由来は、あたりに葦がたくさん生えていたので「葦立ち」といっていたのが「足立」になったといわれています。奈良時代の木簡には「足立」の地名が記載されています。江戸時代には、日光街道と奥州街道の宿場町として千住宿が置かれ、行き交う人々で賑わいました。明治時代以降、鉄道の開通とともに人口が増え、1932年に足立区が誕生し、現在に至ります。
足立区には「足立区立郷土博物館」「六町ミュージアム・フローラ」などの美術館があります。足立区立郷土博物館は、足立区の歴史や生活文化、美術に関する資料を展示、所蔵している博物館です。1000点を超える浮世絵コレクションを所蔵していることでも知られています。所蔵されている画家として「川瀬巴水」「小林清親」らがあげられます。
川瀬巴水は、明治から昭和時代にかけて活躍した浮世絵師で版画家です。明治時代になって衰退した日本の浮世絵版画を復活させるべく吉田博らとともに新しい浮世絵版画である新版画を確立したことで知られます。日本各地を旅行し旅先で写生した絵を原画とした版画作品を数多く発表しました。足立区立郷土博物館には、「新版画 甲州梁川」が所蔵されています。
小林清親は、明治時代に活躍した浮世絵師です。江戸から移り変わる東京の様子を版画で表現した作品で知られます。足立区立郷土博物館には、都内各所の浮世絵約40点を所蔵しています。他にも、足立区立郷土博物館には、歌川広重や喜多川歌麿など江戸時代後半に栄えた文化「化政文化」を代表する画家の作品を所蔵しています。
六町ミュージアム・フローラは、一般財団法人が運営する美術館です。江戸から明治時代に制作された浮世絵や、明治時代以降に制作された日本画や洋画を所蔵しています。所蔵している作家として「堅山南風」があげられます。堅山南風は、大正から昭和時代に活躍した日本画家です。高橋広湖や横山大観に師事し、花鳥画、特に鯉を中心とする魚類を多く描きました。戦前から戦後にかけて日本の美術界を支え、1968年には文化勲章を受章しました。六町ミュージアム・フローラには「向日葵」が所蔵されています。
他にも六町ミュージアム・フローラには、尾形光琳「三福神」 伊藤若沖「鶏図」、片岡球子「鏡」、伊東深水「芽ぶき柳」、上村松園「新蛍」などの作品が所蔵されています。これらの画家の作品は、買取においては常に高価査定を行っております。もし作品の売却をお考えの際は、我楽洞の出張買取サービスをご用命くださいませ。
【足立区の絵画買取対象作品】
日本画、洋画、現代アート、リトグラフ、掛け軸、浮世絵、版画、仏画、山水画、花鳥画、木版画、屏風、書、襖絵、ガラス絵、板絵、エッチング、シルクスクリーン、色紙、短冊、古文書、和本、手紙、葉書、古書、地図、肉筆、古筆、画賛、版画、油絵、水彩画、中国絵画、中国掛け軸、朝鮮絵画、その他希少価値が高い歴史的な絵画作品、その他有名作家作品
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足立区での強化買取中の絵画作家
荒木寛畝
荒木寛畝は、幕末・明治に活躍した絵師(日本画家)・洋画家です。1831年に現在の東京都港区で増上寺の行者を務めていた家庭の4男として生まれます。奉公が当たり前の幕末時代に、教養の一環として絵を学ばせたのが始まりです。修業時代の作風は主に、人物画を得意としていました。土佐藩の御用絵師の試験の際には、楊貴妃、西施、趙飛燕、王昭君を画題に美人画を描き認められています。
明治時代に入り、博覧会でみた油彩画に感銘をいだき南画家・洋風画家に師事し、洋画技法を学びますが洋画家時代は短いものでした。1884年に日本画家に復帰し1893年には、中学・高校で教鞭をとり1900年には、帝室技芸員を任されます。国内外にて出品を重ね数々の受賞歴を誇ります。
その後、画塾を開き後進の育成にも力を入れ、門人には「池上 秀畝」などが名を連ねます。代表作として、パリ万博博覧会・セントルイス博覧会などで受賞した作品「孔雀図」が挙げられます。他にも、洋画技法を取入れた花鳥画作品があります。
小磯良平
1903年兵庫県神戸市に生まれた小磯良平は洋画家、具象絵画の巨匠と呼ばれ、女性像を中心とする“正確なデッサン”と“美しい筆勢”が特徴。庶民感覚ながらモダンな気品も持ち合わせる、伝統的な西洋絵画を画風としています。
代表作品「椅子にかける女」同シリーズではモノクロが多くあるなか、希少なカラーバージョンの作品です。「裁縫する女」小磯作品の20選に入るといわれている「裁縫する女」。人気作品です。「赤い帽子とヴァイオリンと西洋人形」小磯作品の主流である人物画とは一味違った、モダンなテーマに定評があります。