宮城県仙台市と絵画の歴史
仙台市は、宮城県の中央に位置し宮城県の県庁所在地で政令指定都市です。宮城県のみならず、東北地方の政治、経済の中心地です。都心部や周辺部に緑が多いことから「杜の都」ともよばれます。仙台の地名の由来は諸説あり、「室町時代に支配していた国分氏が千代城と命名した」「アイヌ語の「セプ・ナイ」が転じた」などあります。奈良時代、仙台には陸奥国の国府が置かれた時期がありました。また、陸奥国分寺と陸奥国分尼寺が建立されています。戦国時代末期から安土桃山時代にかけて、仙台は伊達氏の支配下に置かれました。江戸時代になって仙台の城下町の建設が本格化しました。
仙台藩は62万石の大きな藩になり、城下町としての仙台も発展しました。明治時代以降は、東北地方の中心都市として、国の出先機関が置かれるようになり、東北帝国大学など高等教育機関も開設されました。1889年(明治22年)に仙台市が誕生し、周辺の町村を編入して拡大を続けます。1989年(平成元年)には政令指定都市になり、現在では、人口約110万人を擁する東北地方最大の都市に成長しています。仙台市には「宮城県美術館」があり、仙台市ゆかりの画家の作品を多く所蔵しています。
太田聴雨は、大正から昭和時代にかけて活躍した日本画家です。仙台市に生まれた太田聴雨は、昭和時代初期に前田青邨に師事し、その後各種展覧会で入選するようになりました。太平洋戦争後は、東京藝術大学助教授を務めました。宮城県美術館には『牡丹芳』『お産』などの作品が所蔵されています。他に宮城県美術館に所蔵されている仙台市にゆかりのある画家としては、仙台市に居住しながら活動し、『祈』『風景』などの作品で知られ、仏教遺跡や自然を題材にした作品を描いた「荘司福」、仙台市名誉市民に選ばれた洋画家で、『海近き部屋』『古き雛』など数多くの静物画を描いた「杉村惇」などがあげられます。
宮城県美術館は、宮城県と東北地方にゆかりのある画家の作品を多く所蔵していますが、明治時代以降の美術作品も多く所蔵しています。一例として「具体美術協会」関連のコレクションがあり、「白髪一雄」「田中敦子」などの作品を収集しています。仙台市生まれで、具体美術協会でも活動した「菅野聖子」の作品を所蔵しています。
菅野聖子は、昭和時代に活躍した美術家で、具体美術協会の一員として活動しました。直線や曲線など細かく均一な線を集めて作品を構成する作品を多く描きました。菅野聖子は、宗教や哲学、数学や物理など幅広い分野に関心を持ち、その学びの成果を作品に表現しました。『ドップラー効果』『マックスウェル光の電磁波説』など法則の名称が作品名になることもありました。
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【仙台市の絵画買取対象作品】
日本画、洋画、現代アート、リトグラフ、掛け軸、浮世絵、版画、仏画、山水画、花鳥画、木版画、屏風、書、襖絵、ガラス絵、板絵、エッチング、シルクスクリーン、色紙、短冊、古文書、和本、手紙、葉書、古書、地図、肉筆、古筆、画賛、版画、油絵、水彩画、中国絵画、中国掛け軸、朝鮮絵画、その他希少価値が高い歴史的な絵画作品、その他有名作家作品
仙台市での強化買取中の絵画作家
山田正亮
1929年東京に生まれ、生涯で約5000点の絵画を残した日本の近代画家です。当初は戦時中の空襲被害や敗戦後の空虚感をテーマに掲げ、画家生活において3つのシリーズ作に取り組んでいます。2010年の他界後も、各種美術館やギャラリーで個展が定期的に開催されるなど、その人気ぶりは健在です。
1997年以降は、正亮シリーズの最終章となる「Color」を着手。画面の重層性を強調した作品群で、平面ながら立体感のある画風が特徴です。晩年の2005年には3部シリーズを展示した個展が話題を呼んだほか、没後の2016年に東京国立近代美術館で開かれた回顧展も好評のうち幕を閉じました。
ロッカクアヤコ
1982年千葉県に生まれたロッカクアヤコは、指を筆に見立てたスタイルで、カラフルな色彩を持ち味とする女流画家です。ライブペインティングを主戦場とし、世界に活躍の場を広げています。モチーフである瞳の大きな少女と、ポップな色彩感覚が評価され、オークションランキングも急上昇中です。2020年前には拠点をポルトガルに移し、欧州と日本を併用する形で展示会などの活動を続けています。2020年に千葉県立美術館で予定している個展「魔法の手ロッカクアヤコ作品展」は、自身初の国内公立美術館での開催とあって待ち望むファンも多いようです。