長崎県長崎市と絵画の歴史
長崎市は、長崎県の南西部に位置し、長崎県の県庁所在地です。市の西側は東シナ海に面しています。市の中心部は三方を山に囲まれていることから「坂の街」「階段の街」としても知られています。長崎の地名の由来は、かつてこの地を支配した平氏の流れを汲む一族が、長い岬があることから名乗った、など諸説あります。
長崎は外国との窓口になることが多くありました。室町時代末期に、ポルトガル船が初めて長崎に入港しました。安土桃山時代には「天正遣欧少年使節」が長崎から出発しています。江戸時代は「鎖国」政策がとられましたが、長崎には「出島」が置かれ、中国やオランダなどとの貿易の窓口となりました。幕末に欧米諸国と締結された「日米修好通商条約」において、長崎は横浜や神戸などと共に貿易の窓口として発展します。1889年(明治22年)に長崎市が誕生します。1945年(昭和20年)に原子爆弾が投下され、甚大な被害を受けますが、戦後の復興を経て、現在に至ります。また、長崎は多くの観光客が訪れ、「グラバー園」「大浦天主堂」「端島(軍艦島)」などの世界文化遺産もあります。2022年(令和4年)には「西九州新幹線」が開業し、さらなる観光客の誘致に向けての取り組みが進められています。
長崎市にゆかりのある作家として「野口彌太郎」を紹介します。野口彌太郎は、昭和時代に活躍した洋画家です。東京・本郷で生まれた野口は、生涯を通して幾度となく長崎を訪れ、長崎の風景を多く描きました。また、ヨーロッパに何度も渡り、現地で学んだ絵画の技法を取り入れた作品も制作しました。長崎市には「野口彌太郎記念美術館」があり、野口彌太郎の作品を所蔵しています。また、野口彌太郎の作品は「長崎県美術館」にも多く所蔵されています。
長崎県美術館は、長崎にゆかりのある作家や、スペインにゆかりのある作家の作品を収蔵しています。長崎にゆかりのある作家として、長崎市生まれの日本画家で「堅山南風」に師事し、日本美術院理事長を務め、2012年(平成24年)に文化勲章を受章した「松尾敏男」、長崎市出身の洋画家で、黒田清輝に師事し、風景画を多く制作した「山本森之助」などがあげられます。スペインにゆかりのある作家として、20世紀に活躍し、シュルレアリスムを代表する作家として知られる「サルバドール・ダリ」、19世紀末から20世紀にかけて活躍し、キュビズムの創始者として知られる「パブロ・ピカソ」などがあげられます。
長崎市には、小規模ながら個性豊かな美術館が多くあります。「須加五々道(すかごごどう)美術館」は、長崎市で生まれ水墨画をベースに遠近法の手法を取り入れた画風を確立させた「須加五々道」の作品を展示しています。「長崎南山手八番館」は、中国ゆかりの作家の作品を多く展示しています。「山下南風美術館」は、長崎市で生まれ、切り絵の普及に努めた「山下南風」の作品を紹介しています。
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【長崎市の絵画買取対象作品】
日本画、洋画、現代アート、リトグラフ、掛け軸、浮世絵、版画、仏画、山水画、花鳥画、木版画、屏風、書、襖絵、ガラス絵、板絵、エッチング、シルクスクリーン、色紙、短冊、古文書、和本、手紙、葉書、古書、地図、肉筆、古筆、画賛、版画、油絵、水彩画、中国絵画、中国掛け軸、朝鮮絵画、その他希少価値が高い歴史的な絵画作品、その他有名作家作品
長崎市での強化買取中の絵画作家
富岡鉄斎
法衣商(僧侶が身につける袈裟)を営む家庭に生まれます。明治・大正時代に活躍した文人画家。19歳頃に、小田海僊に南画を浮田一薫に大和絵を学んだ事が画家としてのスタートです。文久に入ると長崎にて、長崎南画家三筆の「祖門鉄翁」「三浦梧門」に師事し、長崎南画の技法を学んでいきます。
文久2年に入り、ようやく画業のみで生計を立て始めます。維新には、画業を行いながら大和国石神神宮や和泉国大鳥神社で神宮も務めていました。明治時代には、北海道に出向きアイヌ文化にインスピレーションを受け後の代表作となる「旧蝦夷風俗図」を制作しています。
加山又造
1927年京都府に生まれた日本画家です。祖父は絵師、父は織物の衣装図案師という美術関係の家系であったため、幼少より絵を親しむようになっていました。横山操や石本正とともに日本画の改革を目指して轟会を立ち上げました。多摩美術大学、東京藝術大学の教授も就任しています。
BMWや京都の天龍寺法堂の天井画「雲龍図」などを手掛け、文化功労者の顕彰を受け、文化勲章を受章しました。代表作「淡月」「千羽鶴」など。