岐阜県岐阜市と絵画の歴史
岐阜市は、岐阜県の南部に位置し岐阜県の県庁所在地です。濃尾平野の北端にあり、市の北側には山林が、南側には市街地が広がります。市内には鵜飼で有名な長良川が流れています。岐阜の地名の由来は、織田信長が美濃国を攻略した際に改名した、など諸説あります。戦国時代の岐阜は、天下統一を目指す戦国大名の争いの場になりました。織田信長が岐阜を支配していた頃に岐阜の経済は成長し、織田信長の政策である「楽市楽座」を実施したといわれます。江戸時代になると、五街道の一つ中山道が整備され宿場町が設けられました。1889年(明治22年)岐阜市が誕生しました。戦後は、名古屋大都市圏のベッドタウンとして発展し、現在に至ります。
岐阜市には「岐阜県美術館」があり、岐阜市にゆかりのある作家の作品を収集・公開しています。「川合玉堂」は、明治から昭和時代にかけて活躍した日本画家です。愛知県で生まれ、のちに岐阜市に移住した河合は、23歳の時に上京して橋本雅邦に師事します。橋本雅邦や横山大観らとともに日本美術院に参加し、東京美術学校(現在の東京藝術大学)の教授を務めるなど、日本画壇の中心的存在の一人になります。1940年(昭和15年)には文化勲章を受章しました。日本の四季と、そこに生きる人間や動物の姿を墨線と彩色で描いた作品を多く発表しました。
「熊谷守一」は、明治から昭和時代にかけて活躍した日本画家です。岐阜県中津川市で生まれ少年時代を岐阜市内で過ごした熊谷は、東京美術学校を卒業後、二科展を中心に多くの作品を発表しました。「池袋モンパルナス」と呼ばれる地域に居住し、多くの作家と交流を深めました。洋画、日本画などさまざまな種類の絵画を描きました。特に、洋画では「熊谷様式」ともいわれる独特のスタイルを確立しました。また、書や墨絵の作品も多く制作しました。
岐阜県美術館には、このほかに岐阜県にゆかりのある作家として「山本芳翠」「荒川豊蔵」「前田青邨」などの作品を所蔵しています。岐阜市には岐阜県瑞穂市に本社を構える山甲株式会社の歴代社長が収集した美術品を公開している「山甲美術館」があり、一般に公開されています。所蔵されている作家として、「オーギュスト・ルノワール」「マルク・シャガール」「梅原龍三郎」「片岡球子」「岸田劉生」「中川一政」「橋本関雪」「平山郁夫」「藤田嗣治」「横山大観」などがあげられます。
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【岐阜市の絵画買取対象作品】
日本画、洋画、現代アート、リトグラフ、掛け軸、浮世絵、版画、仏画、山水画、花鳥画、木版画、屏風、書、襖絵、ガラス絵、板絵、エッチング、シルクスクリーン、色紙、短冊、古文書、和本、手紙、葉書、古書、地図、肉筆、古筆、画賛、版画、油絵、水彩画、中国絵画、中国掛け軸、朝鮮絵画、その他希少価値が高い歴史的な絵画作品、その他有名作家作品
岐阜市での強化買取中の絵画作家
荒木寛畝
荒木寛畝は、幕末・明治に活躍した絵師(日本画家)・洋画家です。1831年に現在の東京都港区で増上寺の行者を務めていた家庭の4男として生まれます。奉公が当たり前の幕末時代に、教養の一環として絵を学ばせたのが始まりです。修業時代の作風は主に、人物画を得意としていました。土佐藩の御用絵師の試験の際には、楊貴妃、西施、趙飛燕、王昭君を画題に美人画を描き認められています。
明治時代に入り、博覧会でみた油彩画に感銘をいだき南画家・洋風画家に師事し、洋画技法を学びますが洋画家時代は短いものでした。1884年に日本画家に復帰し1893年には、中学・高校で教鞭をとり1900年には、帝室技芸員を任されます。国内外にて出品を重ね数々の受賞歴を誇ります。
その後、画塾を開き後進の育成にも力を入れ、門人には「池上 秀畝」などが名を連ねます。代表作として、パリ万博博覧会・セントルイス博覧会などで受賞した作品「孔雀図」が挙げられます。他にも、洋画技法を取入れた花鳥画作品があります。
今井俊満
1928年京都府京都市に生まれた昭和から平成初期に活躍した洋画家です。年代によって作風を変えていった画家としても知られています。日本の伝統美をテーマにした「花鳥風月」シリーズが象徴的な作品として有名です。1990年代に入り原爆や性風俗をテーマにした作風に転じ、最晩年の2000年前後には当時の社会現象になった「コギャル」を敢えてシニカルに描いた作品も残します。2018年に放送されたバラエティー番組「開運!なんでも鑑定団」では、今井俊満作品が、依頼主の自己評価額を10倍も上回る2000万円の鑑定結果を記録し話題になりました。