東京都調布市と絵画の歴史
調布市は、東京都の中央にあり、多摩地域の東部に位置します。市の東側で世田谷区と接し、市の南側を流れる多摩川を挟んで神奈川県川崎市と接しています。調布の地名は、飛鳥時代以降の税制である租庸調の調(その土地の特産物を納める)について、調布周辺では布を納めていたことに由来します。奈良時代には、府中に武蔵国の国府が置かれ、距離的に近いことから、国府に勤務する役人の一部が調布に住んでいたと考えられています。江戸時代になると、五街道の一つである甲州街道が整備され、市内に5つの宿場が設けられます。
また、調布には「布田(ふだ)」「染地(そめち)」など布に関係する地名がありますが、江戸時代までは多摩川の水を利用した繊維工業が発達していました。大正時代になると京王線が開通し、都心と鉄道で結ばれます。関東大震災をきっかけに多くの人々が都心から移り住みました。1955年(昭和30年)に調布市が誕生し、以後市内に住宅団地が作られるようになり人口が急増します。1973年(昭和48年)、調布飛行場一帯が在日米軍から全面返還され、以後、伊豆諸島への航空路が開設されました。平成時代には、東京スタジアムが整備され、連続立体交差事業により京王線が地下化され、新しいまちづくりが進められています。
調布市にゆかりのある人物として「武者小路実篤(むしゃのこうじさねあつ)」「関野凖一郎(せきのじゅんいちろう)」を紹介します。武者小路実篤は、明治から昭和時代にかけて活躍した小説家・画家です。現在の東京都千代田区で生まれた実篤は、東京帝国大学(現在の東京大学)に入学します。その後、志賀直哉、有島武郎らと文学雑誌『白樺』を創刊しました。これをきっかけに「白樺派」とよばれるグループが形成されました。白樺派は「岸田劉生」「中川一政」「梅原龍三郎」などの画家にも影響を与えました。関東大震災の頃から、淡い色彩の絵や油絵を描くようになり、個展を開いたこともあります。晩年は調布市に居住し、邸宅の敷地は実篤公園となり、旧邸宅は国の登録有形文化財に指定されています。また、実篤公園に隣接して「調布市武者小路実篤記念館」があり、実篤の本や絵画などを所蔵・公開しています。
関野凖一郎は、昭和時代に活躍した版画家・洋画家です。青森市で生まれた関野は、今純三や恩地孝四郎に師事します。その後、調布市に居住しながら活動を続け、アメリカなど海外でも活躍します。銅版画 ・木版画をはじめ様々な技法を学び、多彩な作品を発表しました。調布市には「東京アートミュージアム」があり、国内外の作家の作品を所蔵・公開しています。所蔵している作家として、「草間彌生」「藤田嗣治」「難波田龍起」などがあげられます。
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【調布市の絵画買取対象作品】
日本画、洋画、現代アート、リトグラフ、掛け軸、浮世絵、版画、仏画、山水画、花鳥画、木版画、屏風、書、襖絵、ガラス絵、板絵、エッチング、シルクスクリーン、色紙、短冊、古文書、和本、手紙、葉書、古書、地図、肉筆、古筆、画賛、版画、油絵、水彩画、中国絵画、中国掛け軸、朝鮮絵画、その他希少価値が高い歴史的な絵画作品、その他有名作家作品
調布市での強化買取中の絵画作家
ロッカクアヤコ
1982年千葉県に生まれたロッカクアヤコは、指を筆に見立てたスタイルで、カラフルな色彩を持ち味とする女流画家です。ライブペインティングを主戦場とし、世界に活躍の場を広げています。モチーフである瞳の大きな少女と、ポップな色彩感覚が評価され、オークションランキングも急上昇中です。
2020年前には拠点をポルトガルに移し、欧州と日本を併用する形で展示会などの活動を続けています。2020年に千葉県立美術館で予定している個展「魔法の手ロッカクアヤコ作品展」は、自身初の国内公立美術館での開催とあって待ち望むファンも多いようです。
梅原龍三郎
1888年京都市下京区の染呉服業の子として生まれ、洋画家の浅井忠の画塾「聖護院洋画研究所」で絵画を学びます。1908年、20歳のときにフランスに留学し、パリの私立美術学校であるアカデミー・ジュリアンに通います。帰国後しばらくすると美術団体の春陽会の設立に参加したり、国画創作協会に合流するなど積極的に美術界の発展に貢献します。
東京藝術大学の教授を務め、文化勲章受章、フランス政府より文化勲章を受章、代表作は「浅間山 噴煙」「桜島」など多数。日本とフランスを行き来しフランスでの油彩画の技法と日本の美術技法を組合せ、独特なダイナミックさで人気を博します。