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取扱作家

淀井敏夫(よどい としお)

1911年-2005年

買取できる品目

淀井敏夫について

淀井敏夫(よどい としお)は、昭和~平成時代に活躍した兵庫県出身の彫刻家です。代表作である「砂とロバと少年」で、内閣総理大臣賞受賞の栄光に輝き彫刻家としての力を伸ばしていきました。

兵庫県朝来市で生まれた淀井敏夫は、幼少の頃から美術に関して才能を発揮し、関西の美術教育の名門である大阪市立工芸学校を卒業しました。その後、難関と言われている東京美術学校に無事合格し、入学後は本格的に彫刻を学びます。大学では北村西望に塑像を学び、関野聖雲に木彫を学び、技術だけではなく世界観も大いに影響されたと後年言われています。

卒業後には、駆け出しの彫刻家として二科会を活躍の舞台に選び、石膏像の心棒に石膏を直接塗りつけながら塑像する独自の製法で、叙情的でありながら力強さを秘めた作風を確立していきます。「砂とロバと少年」や「ローマの公園」などの男立像作品群では、この独自の製法によって具象彫刻として昇華されたのです。

文化勲章を受章してからは、後進の指導にも積極的であり、自身の出身校である東京芸術大学教授で教鞭を振るいました。淀井敏夫の作品は、多くの美術館や公共施設に展示されており、「あさご芸術の森美術館淀井敏夫記念館」では最後に発表した作品「朝来、サナカの思い出」を見ることができます。

現代芸術家として歩んだ彫刻家の中でも、アカデミックさとオリジナリティを自身の中で擁立しながら、生涯表現を続けた現役作家であり優れた教育者なのです。

略歴

1911年 兵庫県朝来郡朝来町佐中に生まれる
1928年 大阪市工芸学校を卒業し東京美術学校(現・東京芸術大学)彫刻科に入学
1931年 第12回帝展にて「男立像」が初入選する
1933年 東京美術学校彫刻科木彫部を卒業
1936年 第23回二科展に「若き手工業者」を出品
1948年 第33回二科展に「老人胸像」を出品し二科展特別賞を受賞
1965年 東京芸術大学教授に就任する
1972年 第1回平櫛田中賞を受賞
1973年 第58回二科展に「砂とロバと少年」を出品し内閣総理大臣賞を受賞
1977年 「ローマの公園」が日本芸術院賞を受賞
1978年 「ローマの公園」が長野市野外彫刻賞を受賞
1978年 東京芸術大学名誉教授となる
1982年 日本芸術院会員となる
1998年 二科会理事長となる
1994年 文化功労者となる
1999年 「淀井敏夫記念館」があさご芸術の森美術館に開館
2001年 文化勲章を受章
2005年 死去。享年93歳

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