奥田小由女について
奥田小由女(おくだ さゆめ)は、昭和から平成にかけて活躍した日本の人形作家です。日展で女性初の理事長を務め、文化勲章を受賞した人物としても広く知られています。夫は日本画家の奥田元宋です。
奥田小由女は、1936年大阪府堺市に生まれ、2歳で父が亡くなると母親の故郷である広島県に移り住みます。高校を卒業すると人形作家を目指して上京しました。上京後は、紅実会人形研究所の林俊郎に師事し学びます。
1959年の現代人形美術展、日本女流人形展にて受賞すると、1966年の光風会展で入選、1967年の新日展で初入選を果たすなどその後の日展でも入賞を重ねます。1972年の第4回日展で「或るページ」が特選を受賞、翌々年の第6回日展では「風」が特選を受賞します。さらに1997年の第63回光風会展に出品した「翔」が杉浦非水記念賞を受賞し、輝かしい成績を多数収めます。
1998年には日本芸術院会員となり、現代工芸美術家協会の理事長や女性初の日展で理事長などを務め上げました。2008年には文化功労者となり、2020年に文化勲章を受章しました。
略歴
1936年 | 大阪府堺市に生まれる |
1955年 | 日彰館高等学校を卒業 |
1955年 | 上京し、紅実会人形研究所の林俊郎に師事 |
1959年 | 現代人形美術展、日本女流人形展にて受賞 |
1966年 | 光風会展にて入選 |
1967年 | 新日展で初入選を果たす |
1972年 | 第4回日展に出品した「或るページ」が特選を受賞 |
1974年 | 第6回日展に出品した「風」が特選を受賞 |
1977年 | 第63回光風会展に出品した「翔」が杉浦非水記念賞を受賞 |
1979年 | 第11回日展審査員となる |
1983年 | 現代工芸美術家協会の理事に就任 |
1988年 | 日展評議員になる |
1988年 | 第20回日展に出品した「海の詩」が文部大臣賞を受賞 |
1990年 | 第21回日展に出品した「炎心」が日本芸術院賞を受賞 |
1998年 | 日本芸術院会員となる |
1999年 | 日展の常務理事に就任 |
2002年 | 現代工芸美術家協会の副理事長に就任 |
2008年 | 文化功労者となる |
2014年 | 日展で女性初の理事長に就任 |
2020年 | 現代工芸美術家協会の理事長に就任 |
2020年 | 文化勲章を受章 |