森田藻己について
森田藻己(もりた そうこ)は、明治の終わりから大正にかけて活躍した根付師です。明治12年に東京で誕生し、幼い頃から宮崎如藻に弟子入りしていました。宮崎如藻は根付け師の名工として知られていた人物であり、森田藻己は彼のもとで学び優れた技術を習得します。
修行を続けた後、森田藻己は28歳で独立しました。木彫りの彫刻、牙彫を得意とし、様々な造形に対して誠実に向き合い、写実的な表現を実現していきます。
森田藻己が作り出す「栗根付」を始めとする根付作品は、現在に至るまで多くの人を魅了しています。彫刻家の巨匠・高村光雲は彼も森田藻己の根付を愛蔵していたといわれていて、「栗根付」を手に入れた高村光雲は、肌身離さずこれを身につけていたと伝えられています。
森田藻己の作品は日本国内だけではなく海外でも高い人気があります。彼がつくったグループは、森田藻己の名前やその一派の作家たちの名前に藻の字が入っていることから欧米では「So School(藻スクール)」と呼ばれていてとても有名でした。緻密な作品は世代や国を問わず多くの人から愛されており、表現しがたい素晴らしさがあります。森田藻己が手がけたものは現在でも高い評価を得ています。
略歴
1879年 | 東京・本郷に生まれる |
1894年 | 宮崎如藻に弟子入り |
1908年 | 独立 |