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取扱作家

増村益城(ますむら ましき)

1910年-1996年

買取できる品目

増村益城について

増村益城(ますむら ましき)は、1910年7月1日に熊本で生まれた漆芸家です。吸湿と呼ばれる分野で、重要無形文化財保持者の1人として、現在では人間国宝にも認定されています。1978年にきゅう漆技法と呼ばれるもので、重要無形文化財の保持者、人間国宝に認定されましたが、その中でも素地作りに工夫を凝らし、伝統的な加飾用の漆塗り、モダンな形状が1つの特徴です。

1910年熊本県の駅城町で生まれた増村益城は、熊本市立総合学校の漆工科で美術史や蒔絵、会津漆芸などを学んでいます。卒業後、奈良の漆芸家・辻永斎(富太郎)に師事し、1933年には上京して「髹漆(きゅうしつ)」の人間国宝である赤地友哉の門下に入り、漆芸を本格的に学んでいったのです。

増村益城の作品が一般的に知られるようになったものは、1936年の第13回東京工芸日展です。ここで本名の成雄で出品した「皆朱輪花盆」で三等賞を受賞します。これをきっかけに漆芸家として独立し、創作活動に入っていきます。

それ以降、日本伝統工芸展、日展などでは数多くの賞を受賞し、その中でも1955年に開かれた第1回日本漆芸大展においては、文部大臣賞をしています。彼の作品の特徴は絵付けをすることなく漆塗りの美しさを追求したことです。使う色は漆の伝統的な色の赤と黒であり、伝統を大切にする一方で、形は複雑の曲線を持つものなど、モダンなデザインを積極的に取り入れています。「乾漆盛器」が代表作品の一つです。

略歴

1910年 農家の子として熊本県上益城郡益城町に生まれる
1930年 奈良の漆芸家「辻永斎」に師事
1932年 上京し、漆芸家「赤地友哉」に師事
1937年 独立
1956年 第2回日本伝統工芸展にて初入選を果たす
1957年 第4回日本伝統工芸展に出品した「乾漆盛器」が日本工芸会総裁賞を受賞
1958年 第5回日本伝統工芸展に出品した「根来盤」が奨励賞を受賞
1960年 第7回日本伝統工芸展に出品した「キュウ飾盛器」が文化財保護委員長賞を受賞
1974年 紫綬褒章を受章
1978年 重要無形文化財「「髹漆」保持者(人間国宝)に認定
1987年 熊本県立美術館で回顧展を開催
1996年 死去。享年85歳

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